緊急避妊薬の認知度

緊急避妊薬は、避妊に失敗してしまった場合などについて、事後的に服用することによって、すぐれた避妊効果が発揮されるという医薬品で、日本国内では2011年にはじめて厚生労働省から医薬品としての承認を受け、現在では産婦人科などを受診して処方を受ければ入手できるようになっています。一般には「緊急避妊ピル」や「モーニングアフターピル」などという名前で呼ばれていることもあります。
社団法人である日本家族計画協会では、全国の男女から層化抽出法によって対象者を選び出し、2年に1回の割合で「男女の生活と意識に関する調査」を実施しています。この調査のなかでは、緊急避妊薬の服用をはじめとする緊急避妊法を聞いたことがあるかという認知度についての質問を設けており、各回の変化のようすがわかります。
これによれば、緊急避妊法ということばを知っていると答えた人の割合は、最新のデータで30パーセントを超えており、以前に比べると年々そのパーセンテージは上がってきているということがうかがえます。ただし、それでも全体としては30パーセント台にとどまる上、女性と男性との間の認知度の格差もみられることから、さらに知識の普及が必要であることは言うまでもありません。
緊急避妊薬を含む避妊ピルについては、かつては高用量ピルや中用量ピルと呼ばれる、成分中の卵胞ホルモンの量が多いものが主流であった時代があり、これらは卵胞ホルモンの副作用として、吐き気、嘔吐、むくみ、頭痛、下腹部痛などを強烈に引き起こすものでした。
このため、ピルと聞いただけで敬遠する女性も多いようですが、現在の一般的なピルは低用量ピルという副作用の少ないタイプであり、また緊急避妊薬の主要成分も別の黄体ホルモンと呼ばれるものですので、かつてよりもかなり安全・手軽に服用できるようになっています。